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2023/11/15

5年七宝焼学習

Tweet ThisSend to Facebook | by 主任
5年生の児童が、七宝焼アートヴィレッジと田村七宝工芸を訪問し、七宝焼体験学習を行いました。

普段は学芸員しか入ることのできない収蔵庫の中を見せていただきました。中には、アートヴィレッジができたときに購入したものや、地元の方々から預かっているもの、閉鎖した工房から寄贈されたものなど、500点ほどの七宝焼作品が収められていました。火災が起きた時には二酸化炭素を使う消火方法で、大切な作品が水浸しにならないように配慮しているということを聞き、大切なものだから最新の注意を払って守られているのだなと思いました。

 
釉薬をつくる建物の中を見せていただきました。金や銀、ガラスなど、釉薬の材料となるものを窯に入れ、何日も火にかけ続け、どろどろに溶かします。釉薬づくりはとても大変な作業なため、最近は購入した釉薬を使用することが多いそうです。


素地づくりの工程では、実際に七宝焼づくりに携わっている職人さんからお話を伺いました。一枚の銅板を叩いて、花瓶や皿の形にしていきます。実際に体験をさせていただきましたが、筒を回転させながら木づちを使って銅板を叩く作業はとても力がいり、すぐに腕が痛くなりました。注文を受けた形にするため、道具から手作りをされるそうです。


植線作業も体験させていただきました。幅2mmほどの細い銀線をピンセットを使って形にしていきます。職人さんはいとも簡単に銀線を丸い形にしていきますが、これがとても難しいのです。しごいてもしごいてもくるっとまるくなりません。長い時間をかけ、ようやく1つの丸ができました。作品にはとても多くの形作られた銀線が使われています。気の遠くなる作業だと思いました。


最後に、田村七宝工芸へ行きました。「楽しい、楽しい」と思いながら作品をつくっていることや、失敗しても「こうやったら失敗するんだということがわかるから失敗しても楽しい」、「新しいことにチャレンジしようと思って、それを勉強して、作品づくりに生かせないかなぁとがんばってたら、仕事が広がり、七宝焼が広がっていっている」と、七宝焼のよさをたくさんの人に知ってもらうために精力的に活動している職人さんの言葉がとても心に残りました。

私たちの学びのために、お仕事の時間にもかかわらず丁寧に案内や説明をしていただき、ありがとうございました。七宝焼の里に学ぶ私たちです。七宝焼のことをもっと知り、大切に守っていきたいと思います。
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