歳を重ねるごとに毎年思うのは、人生で起こりうるすべてのことが、とらえ方によって自分の学びになるということです。あらゆることにどんな目線を向け、どんなことを考えるのかで、新しい発見があります。そもそも学びや勉強という言葉が紛らわしいと考えたことがあります。知ること自体が学び、答えのあるものにたどり着くための知識を得るのが勉強。この考えが合っているのかも曖昧ですが、みなさんはどういった違いがあると思いますか?
平和体験学習で本校から2名の生徒が8月8日、9日の2日間、広島に行きました。月曜日の朝礼でその報告会があり、戦争による被害、原爆の恐ろしさについて話してくれました。その中でも、「原爆によって無差別に多くの命を奪い、生き残った人たちの人生も変えてしまった。この体験を通じて改めて原爆の恐ろしさを知り、平和の大切さを感じました。被爆者の高齢化が進んでいる今、そのようなことが忘れられています。私たちができることとして後世に伝えていくことが大切だと学びました。」という内容は多くの生徒が聞き入っていました。みなさんはこの報告を自分の中に落とし込むことができたでしょうか?もし、いまいちわからなかった人は、自分の目で見てみることだと思います。きっと心がざわつくはずです。
少し時間をさかのぼりますが、11月28日に本校の花壇を造園しました。みなさん気づきましたか?PTAの方が力を貸してくださいました。とっても風の強い日で、手がかじかむ中、手際よく進めてくださいました。1人でやると4時間近くかかる作業が、9人で行った結果、50分弱でとってもきれいにできました。どの方も快く作業を請け負っていただいたことに心から感謝します。生徒のみなさんが廊下を歩いているときに、外をちらっと見た瞬間、花壇がきれいだと感じて少しでも心癒される瞬間があると、大人の私たちは嬉しく思います。まだ見ていない人は一度花壇に目を向けてみてください。
12月3日から、2年生の保健の授業でAEDの体験学習を海部東部消防署の方たちにしてもらっています。毎年行われるこの体験は、人の命を救う手立てを知る体験です。当然誰に対してもできるようにならなければなりませんが、まず自分の身近な人を救えるようになってほしいのです。目の前で倒れた人が、自分の命よりも大切だと思えるような人だったら、と想定してみましょう。「呼吸をしていない…」気が動転してなにをしていいのかわからないまま3分、4分と時間が過ぎていきます。その間にどんどんその人は死に近づいていきます。人命救助の方法を知っているだけで、助けられる命もあります。ですから、真剣に受講し忘れずにいてください。
たくさんの内容を書きました。みなさんはこの内容で勉強をしましたか?何かを学びましたか?どちらにしても、自分の中で何か大切だと思うことができたのであれば、人生がこの文章を読む前と比べ、ほんの少し豊かになったことは間違いありません。きっと今よりも幸せになるための知識を得ることが学びでもあり、勉強ということなのかもしれません。毎日少しずつ幸せになっていきましょう。