ある英語の先生が、授業始めの日付の勉強で、初めて黒板に8月のオーガストを書いたと言っていました。普通に授業をしていましたが、もう8月です。夏休みがまだ来ていないことから、夏らしい夏を感じることなく、ここまで来ました。改めて『夏休み』が、夏の代名詞だということを感じました。
今日は、夏休み前最後の朝礼です。まだ体育館で行う朝礼はできないため、放送での朝礼となりました。校長からは、以下のような内容が話されました。
「みなさん、おはようございます。先週、梅雨明け宣言もあり、いよいよ夏本番となりました。梅雨明けと同時に気温も上がってきました。皆さん、体調はいかがでしょうか。
特に部活動の夏の大会がなくなり、3年生の皆さんは、部活動の今までの活動の成果を発表することができず、辛い思いがあったのではないでしょうか。しかし、朝練習や休みの日の練習、紅白試合などを見せてもらうと、3年生の皆さんが頑張ってきた証が、一生懸命頑張る後輩の姿からひしひしと感じられました。そして、3年生の皆さんが頑張ってきてくれたことは、後輩にきちんと引き継がれていると思いました。まだ活動を残している人もいますが、3年生の皆さん、今までありがとうございました。この先は、進路決定に向けて、力を注いでほしいと思います。1・2年生の皆さん、まだコロナの影響は続いていますが、先輩のこれまでの頑張りを引き継ぎ、部活動の方も頑張っていってください。
話は変わりますが、以前もお話したかもしれませんが、私自身、朝学校へ来て、学校の中を歩いていると、学校内の整頓に毎朝、感心させられます。それは、教室内の机の整頓とトイレのスリッパです。特にトイレのスリッパは、素晴らしいと思います。まず、ほとんどまっすぐに枠の中にそろえられています。掃除のときにきれいにそろえてくれているのはもちろんですが、誰もがスリッパを脱ぐときに、後ろ向きにそっと脱いで揃えてくれています。ここが素晴らしいところです。時間にして数秒のことですが、次に履くときにきれいにそろっていれば、気分がいいものです。外から見ても、廊下を歩いているとき、揃っていると同じように気分が良いものです。しかし、揃っていないと、何となく気分がすっきりせず、次に揃えて出ようと思わないかもしれません。次の人のことは別にいいやという気持ちになったり、ひょっとしたら次の人のことまでも思わなかったりするかもしれません。履物がそろうと心がそろうと言った人がいます。まさにそうだなと思います。きれいにそろっているスリッパをすっと履き、次の人のためにそろえて脱いでくる、この毎日の積み重ねは、大きいと思います。これからも、トイレのスリッパの整頓のような、人のことを考えた、ちょっとした心配りを大切にしていってほしいと思います。
今週はきっと暑くなると思います。のどが渇く前に給水すること、体育のあとに汗をきちんと拭きとること、また、マスク、手洗い、3密を避けることなどを今まで同様にきちんと心がけ、健康第一で生活してください。もう少しで夏休みです。もうひと踏ん張り、頑張りましょう。」
トイレのスリッパから何を考えましたか?スリッパを揃えるという一つのことが、見えない誰かのためになっていて、それをそんなに深く考えずにできていることが、どんなに素晴らしいことか分かりますか。意識して誰かのために頑張れることは、もちろんとんでもなく素晴らしいことです。しかし、それを無意識に行えることは、その人自身に染みついている優しさであり、人の大きさだと思います。ぜひ、無意識に周りのためになれる人になりましょう。
これから気温が35度に近い日が続くそうです。体調を崩さないように、夏休みを迎えましょう。
