5年生の福祉実践教室は、視覚障害者体験とガイドヘルプ体験です。
まず、視覚障害にもいろいろな種類が有るということを聞きました。単純に
目が見えないというのではなく、見え方にもいろいろあります。部分的にしか見えなかったり、全体がぼんやりしたり、明るいか暗いかぐらいしか感じなかったりなど様々です。そして、そんな様々な方たちが暮らしていくための工夫をいろいろと考えて発表しました。
よく知られているのが「白杖」白い杖は目が不自由な方たちがひとりで町を歩くときにとても重要な物です。この杖を使って周りを探り、周囲の状況を頭の中に思い浮かべます。だからこそ、点字ブロックにはみ出している放置自転車などがあると大変だそうです。 また、盲導犬(もうどうけん)も知られています。訓練された犬が周囲の安全を教えてくれます。ただ、どうしても数が少なく、希望者全てにはとても行き渡らないのが現状です。
これらは、使用者が実際にいったことのあるところなど身近な場所ではとても有効です。しかし、初めて行く場所や遠方に旅行するときには難しい面があります。
最近ではスマホのアプリなどでも町を案内してくれる物があるそうですが、建物の中など電波の状況によっては使えないし、実際の場所とはずれていることもあるようです。
それに対して、ガイドヘルプは初めての場所でも安心して助けてもらえる存在です。もちろん、信頼関係を築いてもらえるようにガイドするルールを共通理解しなければなりません。
初めてのガイドヘルプ体験をするときにありがちな失敗が、
「こっち」とか「あっち」などの指示語や、「ちょっと」などの数量を示す言葉を使うことです。また、ガイドする人の右腕をガイドされる人は左手で持ちながら少しずれて歩くので、障害物をよけるときにも気を遣わないといけません。ガイドする人が自分自身はよけられても肝心のガイドされる人がぶつかってしまうことがあるからです。
子どもたちは目の不自由な人の体験とガイドヘルプする人の体験を交代で行い、難しさや怖さ、そして安心感などを実感していました。中には段差につまずいて怖い思いをしたり壁にぶつかって痛い思いをした子もいたようですが、そんな子ほどガイドの大切さに気づいたかもしれませんね。