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2012/12/10

人権週間の朝礼

| by chu_jimokujiminami

 先週に引き続き、人権作文の朗読がされました。

      小さなやさしさ
                                      2年 細尾 真理奈

 バタバタとあっちこっちを忙しそうに走っていく職員の方々。それでも、おじいちゃん、おばあちゃんの前ではいつでも笑顔の職員の方々。
 それは、福祉活動で老人ホームの「はなの木の里」に掃除をしに訪れた時のことです。そこでは、忙しい職員の人たちの代わりに普段あまり掃除をしないところを掃除しました。最初に窓ふきをしました。掃除をした場所は、おばあちゃんたち4人が暮らしている部屋です。窓はひどく汚れがついていて、外側にはクモの巣がありました。私は最初「嫌だなあ」と思いました。正直、手も汚れるだろうし、めんどくさいと感じました。でも、掃除をしてきれいになっていく窓を見ていると、だんだん嬉しい気持ちになりました。そしてなにより嬉しかったのは、おばあちゃんたちが「外がきれいに見えるね。」「ありがとうね」と言ってくれたことです。他には、車いすの掃除もしました。車いすがぱっと見ただけでは、どこが汚れているか分かりません。でも、細かなところを掃除すると、きれいに見えた車いすも、驚くほど汚れていることがわかりました。
 そして、この掃除を通して自分自身の心が掃除されたように思います。最初は嫌だと思っていた掃除も、最後は楽しんでやっていました。「掃除」が楽しいのではありません。楽しかったのは、おじいちゃん、おばあちゃんが、必ずと言っていいほど「ありがとう」と言ってくれたからです。言葉を話せない人も、終わるころには笑顔になってくれます。それが楽しかったので頑張れました。
 それまでの私は楽しみながら掃除をやったことはありませんでした。毎回、「なんでやらないといけないの」と思いながらやっていました。学校の掃除もやることはやりますが、やりたいと思ったことはありませんでした。でも、掃除は自分のためだけでなく、みんなのためにやればいいと思います。誰かが喜んでくれるためにやるものだと感じました。
 そして、そのことから「はなの木の里」の職員の方々が忙しいのにいつも笑顔で接している理由がわかりました。それは、相手が喜んでくれるから。家族に会えなくなって寂しい思いをしている人たちの前で、にこにこと笑顔でいれば少しは寂しさがまぎれるはずです。人は相手が笑顔でいてくれたら嬉しい気持ちになります。
 皆さんは誰かをうれしい気持ちにさせたり、喜んでもらえることをしていますか。料理でも、勉強でも、笑顔でも、何でもいいと思います。一人一人がその気持ちを持っていれば、人権問題がなくなる社会に近づけるはずです。

 

   おばあちゃんの手
                                          2年  舟本 風南

 「おばあちゃんの手、しわしわ。」
私は小さいころから祖母の手を見てはよくこう言います。
すると、祖母は優しく笑って
「昔は私もこんな手じゃなかったのにねぇ。」
と言って祖母の若いときの話をしてくれます。今の時代では考えられない話や、いろいろな知恵を教えてくれる祖母の話が私は大好きです。
 最近ニュースを見ていると高齢化社会や所在不明問題、孤独死などの言葉をよく耳にします。総務省が発表した2010年9月15日時点の推計人口によると65歳以上の人口は前年より46万人多い2944万人となりました。総人口に占める割合は、23パーセントで過去最高を更新したそうです。2012年の現在では高齢者の人口はさらに増え、この先も増え続けていくと推測されています。また、戸籍上は生存しながら所在不明の高齢者は全国で23万人もいるそうです。その中には、すでに死亡しているのに、同居している家族が死亡届を出さず、、生存していることにして、その老人の年金を家族が不正に受け取っていたという事例がたくさんありました。
 自分の大切な家族が亡くなっているのに、お金のためにこんなことをするなんて考えられるでしょうか。私は人として許されないと思います。どんな理由があっても、かけがえのない家族を利用してお金を手にいれたいという気持ちにはなりません。
 このような醜い事件や誰にも見送られず一人で亡くなってしまう老人がいます。だれにも温かく見送られない悲しさ。涙を流してもらえない寂しさ、そんな思いをしながら亡くなりたいとはだれも思わないでしょう。
 では、私たちにできることは何でしょうか。まずは自分の祖父、祖母を大切にすることだと思います。祖父や祖母に、今現在、私たちの周りで使っている言葉、今はやっている物の話、テレビの話をしてもなかなか理解してもらえません。それに、祖母と話していると自分が返してほしい言葉が返ってこないことがよくあります。小さい頃の私は、
「もういいよー。」
とあきれ顔で祖母に言っていました。けれど、今になって、生まれた時代が離れているのに自分の話だけを理解してもらおうとするのは間違っていると気づきました。年をとれば体も弱くなるし、耳も遠くなります。物忘れも激しくなります。けれど、私たちもいずれはそうなります。これは仕方がないことです。だからこそ、祖父や祖母に対して、優しい気持ちをもって理解してあげようとする気持ちが大切だと思います。優しく笑って話しかけてあげるだけでも喜んでくれるでしょう。私は生まれてから祖母に面倒を見てもらってきたし、迷惑をかけたり、わがままを言ったりもしました。それでも、祖母はいつでも優しかった。そのしわしわの温かい手で私の手を握ってくれました。私は祖母にこれからどのくらいの感謝の気持ちを伝えられるかわかりません。たくさん伝えられるように、長生きしてほしいです。そしていつかは来てしまう最期の日には、私が祖母の手をしっかりと握ってあげたいと思います。

 


 


09:21 | 出来事
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