『いつまでも心に輝く十五の夏』
一年生の教室に生徒一人ひとりが作ったてるてる坊主が飾られ,梅雨の季節を感じさせていた。「梅雨」という言葉の語源はさまざま。梅の実が熟す頃に降る雨とか毎日のように降る雨だからその毎をとり「梅」とか諸説ある。「梅雨」のイメージはどうだろうか。これまで私が経験している梅雨のイメージは静かに雨が何日も降り続くというイメージがある。ガクアジサイの花が雨に似合い,その葉の上にカタツムリが音もなくひっそりとたたずみ,雨が似合う風景をつくっている。
今年,東海地方が梅雨入りしてからのこの一か月,一年生の生徒が作ったてるてる坊主効果があったおかげかみんなが登校した美和中学校で雨が降ったと記録されているのはなんと数日しかない。とても毎日のように雨が降る梅雨とはいいがたい今年の梅雨ではなかっただろうか。
今週,三年生にとって部活動の最後の大会の抽選会が行われた。そして美和中学校では来週の金曜日には部活動の壮行会を予定している。その翌日から外で行われる部活動の大会がはじまり,その翌週から室内の大会がはじまるのだ。今日この日から最後の大会になる部活動の時間はカウントダウンが止まることなくはじまる。もう片手で数えられる部活動の日々はきっと三年生にとって特別な思いで過ごすことになるだろう。一年生の時に新しく出会った友と三年間この部活動で頑張ろうと決めた部活動だからだ。仲間と共に多くの時間を過ごした部活動だからだ。多そうだからこそ多くの生徒にとって学校生活の中の部活動の存在は特別なものなのだろう。そんな部活動の終わりを悔いのない形で迎え,仲間とともに後輩とともに顧問の先生とともに迎えて欲しいと願っている。勝っても負けてもきっとみんなの心に消えることがない十五の夏になると思うから。きっとみんなが中学校時代を振り返った時にいくつになっても思い出に残る十五の夏になると思うから。