3・4時間目を使い、1年生を対象にドロップスキャラバン隊から4名の講師の方を招いて、発達障害児理解講座が開かれました。そもそも発達障害というものが何なのか。ということを分かりやすく説明してくださいました。
A君が「おはよう」と声をかけます。B君は「…」何も応えません。
こんな例えから話は始まっていきました。B君は発達障害のある子です。この子はA君の服の5と書かれたデザインに気をとられていたせいで、A君の「おはよう」という言葉が聞こえていないということがあるということです。
また別の例では、いくつも指示が入っている文章を聞くと、何を話されているのかわからないということもあることを知りました。さらに、教室の黒板の板書を書き写すことも苦手だと言っていました。見て・書くという二つの行動が上手にできないのです。他にも、手先が不器用であったり、大勢の声の中から、聴き分けて誰かの声を聞くことができないなど、さまざまなことに支障をきたすことがお話や体験を通して説明されました。
講座の最後には、そういう子に対しては時間をかけて待ってあげてほしいことや、ほめてあげてほしいという話がありました。
1年生のみなさんはどういう気持ちで聞きましたか?生徒の感想の一部を少し載せておきます。
・ 小学校1年生の時の友達が特別支援の学級に行った子がいました。その子はよく分からない行動をすることや、長い文章で話すと困惑したような表情を浮かべたりすること、ほめると極端に喜ぶなどありました。今回の講座で接し方や障がいのある子の気持ちを少しでも理解できたかなと思います。
・ 言葉は知っていたけれど、どういう状態なのか全く知りませんでした。だけど、今日いろんな体験をして、いろんな話を聞いていて周りにそういう人がいないだけで、外に出るとたくさんいろんな人がいることを知りました。『障がい』というだけで人が傷つくのはおかしいと思いました。なので、理解したり、助け合うことが大切だと感じました。ただ、その子にどういう障がいがあるのか分からないときはどうしたらいいのか分からなくなりました。
・ 私にできることは、相手が困っていて自分自身ではできないことを助け、相手が自分でやりたいと思っていそうな時は優しい心で待つということだと思うので、心がけていきたいです。
さて、みなさんは発達障害かどうかをどう判断するのでしょうか。あの子は発達障害でこんなことが苦手なんだな。と分かっていれば、優しく理解しようという気持ちになるのだと思います。2人目の生徒の感想のように、普段の生活の中では分からないことが普通なのです。もしかしたら、自分で分かっていないだけで、この文章を書いている私も何らかの障害があるのかもしれませんし、あなたもそうなのかもしれません。ですから、私たちは、広い心を常に持って、いろんな人を受け入れる心を育てなければならないのだと思います。今のみなさんは完璧ではありません。もっというと、大人でも完璧ではありません。何かに心が動いた今の気持ちを大切に、これからもあたたかい心を育てながら生活していきましょう。みんなが幸せな甚目寺南中でありますように…